続いてはこちら、「110番映像通報システム」についてです。
全国の警察が、事件や事故の初動捜査に生かそうと、今年度、本格的に始めた取り組みです。
これをきっかけに、きのう(24日)、山形県内では初めての逮捕者が出ました。
おぼつかない足取りで車に乗り込んでいく男。

強制わいせつの疑いで逮捕・送検された、川西町高山の左官業、高橋慶一容疑者(73)です。
高橋容疑者はおととい(23日)の午後、米沢市内の道路脇で10代の女性の肩を押さえつけるなどの暴行を加えた上、服の上から体を触るなどのわいせつな行為をした疑いがもたれています。
高橋容疑者の認否は明らかになっていませんが、逮捕につながったのは、通報者が警察に送った写真でした。

吉川アナウンサー:一般の人が撮影した写真が、容疑者の特定につながったんですね。
矢野アナウンサー:「110番映像通報システム」の仕組みはこうです。
110番通報を受けた警察は、通報者に映像を送るよう依頼します。了承が得られると、通報者のもとにショートメッセージでURLが届き、そこにアクセスすることで動画や写真を送ることができます。
そして、それをもとに初動捜査が行われるということです。

今回の事件は、送られた写真に高橋容疑者の顔や車などが映されていたとみられ、事件発生からおよそ10時間後の逮捕、というスピード解決につながりました。
このシステムを使った容疑者の逮捕は県内では初めてです。
吉川アナウンサー:言葉では伝えるのが難しいことも、映像を送ることで、警察に説明がしやすくなりそうですね。
矢野アナウンサー:他県では、こんなケースもありました。
長野市の善光寺で先月、「びんずる尊者」の木像が盗まれた事件。
ここでも、防犯カメラに映った犯人の映像を110番映像通報システムで送り、逮捕につながったということです。

このシステムは事件や事故の捜査だけではなく、行方不明者の捜索のため顔写真を送ることでも活用されていて、県警には、5月23日でに14件の映像提供があったということです。
県警では、「安全に注意した上でご協力をお願いしたい」としています。







