こちらは山形県置賜地方の伝統食、「むくり鮒」です。

この独特なフォルムがなんとも可愛らしいですよね。

この、むくり鮒を作っている置賜で唯一の現場に潜入してきました!

玉庭農産物加工センター・鈴木孝司さん「ここで鮒を保管している。池須になります」

池須の中で泳ぐ、多くの鮒(ふな)。


この鮒(ふな)を使って出来る、置賜の名物が置賜の伝統食、「むくり鮒(ぶな)」です。

「むくる」とは、置賜の方言で「めくる」こと。

鮒の背を開くことから運が開く縁起物として親しまれています。

玉庭農産物加工センター・鈴木孝司さん「ちょうど脂が乗っている時期なので今の鮒を加工するのが一番うまい」

加工センターでは、およそ20年前から「むくり鮒」作りをはじめました。


鮒は冬場の貴重なたんぱく源として古くから親しまれてきましたが、現在、置賜でむくり鮒を作っているのはここ一軒だけだそう。

希少なものとなっています。

けさも、地元のお母さんたち3人がせっせと作業を進めていました。

報告・矢野秀樹「切った魚を真ん中から開いて中のはらわたなどを取る。きれいにして、そこからむくる。5秒かからないくらいでむくっている」

この道20年の瀧子(たきこ)さん。1日で2000匹も「むくる」んだそうです。


大滝瀧子さん「ハート型になるように!」
(これ、ハート型だったんですね)
「そうです。だから格好良いべ・笑」


愛情もたっぷりです。

むくり鮒作りは、チームワークが大切!

瀧子さんがむくった鮒をよつ子さんがせっせと洗い、網で焼いていきます。

こんがりと焼きあがった鮒を揚げ、醤油や砂糖を混ぜたタレに付けて完成。

出来立てを頂きました!

報告・矢野秀樹「カリカリ、サクサク!あまじょっぱくて香ばしい。おいしい。縁起もよくて皆さんの愛情もたっぷりです」


鈴木文子さん「真心こめて、みんなにおいしく食べてほしいので」


お客さんからの要望で、去年から専用のタレをつけています。

鈴木文子さん「改良、改良で今のむくり鮒の味になっている」


むくり鮒づくりは3月末ごろまで行われ、道の駅米沢や、町内の産直などで販売されています。