師走の県内に、一足早く春の訪れです。
冬に咲く桜「啓翁桜(けいおうざくら)」がきょう(13日)山形県西川町から全国に向けて出荷されました。

啓翁桜は山形県が日本一の生産量を誇っていて、JAによりますと、今シーズンは146万本の出荷が見込まれています。中でも西川町は、県内トップの41万本余りを生産する予定です。
標高の高い、涼しいところで栽培される西川町の啓翁桜は、濃い色づきが特徴。

また、促成栽培の温室では、室温を16度から18度に保ち、色づきがさらに良くなるように管理しているそうです。ただ今年は、暖房に使う灯油代だけで去年の1.5倍になるなど、生産者には厳しい年の瀬となっています。
きょう(13日)は出発式が行われ、生産者やJAの関係者などが出荷作業の安全を祈ったあと、啓翁桜を積んだ第1便が東京に向けて出発しました。
あす、大田市場で初せりが行われるということです。

西川町啓翁桜生産組合・金子光弥組合長
「西川町の産地の強みは、早く出荷して年内にいろんな人に与えることが、持っていってもらえることができるということなので、『正月がきたね』とか、『もう少しでこういう春が来るよ』というふうに思っていただけたらいい」

西川町の啓翁桜の出荷は来年4月まで続き、全国のほか、ベトナム、中国、ドバイなどにも出荷されるということです。