年の瀬が近づいてきています。
山形県遊佐町では今、蚕のまゆを使った干支の縁起物作りが行われています。

山形県遊佐町に住む、高城繁子(たかぎ・しげこ)さんです。
94歳になった今年も、元気に、まゆ玉細工作りに励んでいます。

遊佐町の吉出(よしで)地区は、かつて、養蚕が盛んに行われていて、40年ほど前に、余ったまゆ玉を使い婦人部で小物作りをしたのが始まりなんだそうです。しかし、時代の流れとともに養蚕も行われなくなり、まゆ玉細工を作っているのも、今では、繁子さんだけになりました。
毎年、この時期、繁子さんは、新年に合わせた干支作りを行っています。
高城繁子さん
「ウサギは文珠さんっていって智恵の神様なんです。だから受験生なんかはためになりますね」

来年の干支は、蚕のまゆ、そのものの白さを生かしたウサギ。
まゆ玉の形や大きさに合わせて、一つ一つ、丁寧に仕上げていきます。爪よりも小さな部品を付けるのもお手の物です。
高城繁子さん
「家内安全とか交通安全とか何事もないように、そういう気持ちで作っています」

丁寧に、丁寧に・・・作業を進めること10分。
干支のまゆ玉細工の完成です。
繁子さん、今年は400個ほど作ったそうです。

高城繁子さん
「わたしの生きがいです、ボケ予防!みなさんから今年も待ってるよーって言われると誇りをもって作っています」

想いがこもった繁子さんのまゆ玉細工は、町内の道の駅などで販売されています。