山形県内でも多発している特殊詐欺被害を防ごうと山形県警がAIを使った新しい対策を導入しました。

山形県警が導入したのは、NTT東日本が運用する「シン・オートコール」と呼ばれるシステムです。

「シン・オートコール」とはあらかじめ登録していた連絡先に一斉に電話をかけ、
AIが自動音声で読み上げるものです。

特殊詐欺被害の多くは、事前に高齢者宅などに電話で個人情報などを聞きだそうとするいわゆるアポ電が多くかかってきます。

このアポ電を警察が確認した場合、これまでは、関係する金融機関に警察から一件ずつ連絡していて、ある程度の時間がかかるため、その間に被害が発生してしまう
可能性がありました。

これがシン・オートコールの導入で、登録してある金融機関に一斉に連絡できるため、金融機関でも警戒対応を早くとることができて、被害を防ぐ効果があると期待されています。

きのうは県警と銀行とでデモンストレーションが行われ、銀行員が電話を受けてからの流れを確認していました。



「特殊詐欺の電話が発生している連絡があった。窓口等での警戒をお願いします」

警察本部での導入は東北では初めてで、県警ではおよそ660の金融機関を登録し来月から運用する予定です。

山形県警察本部 生活安全企画課 加藤幸生 課長補佐「一斉に架電になって最大の迅速にかつ確実に情報が伝達されることになるので金融機関の皆様の水際対策がより強化され被害防止につながることが期待されています」

県警では将来的にはタクシーやコンビニエンスストアなどにも導入し、特殊詐欺の水際対策を強めていきたいとしています。