目に障がいのある人が、安心して駅や鉄道を利用するための講習会が開かれ、実際の車両を使い、電車に乗り込む際の注意点などを確認しました。

この講習会は、視覚に障がいのある人が駅や鉄道を安全に利用できるように、日本盲導犬協会がJRと協力して開いたもので、白杖(はくじょう)を使っていたり、盲導犬とともに生活していたりする8人が参加しました。

日頃から白杖を使う 三浦保志さん「列車の乗り降りでホームに足を滑らすとか、仲間の中では本当に列車とホームの間にズボッと落ちちゃった人もいるので、乗り降りが一番神経を使います」

日本盲導犬協会によりますと、視覚に障がいのある300人を対象に行ったアンケートでは、「駅のホームから転落した経験がある」と答えた人がおよそ3割いたということです。

その原因のほとんどが勘違いによる踏み外しや、方向感覚を失ったことによるもの
でした。

きょうの講習会ではこうした事故を防ぐため、駅の自動券売機の使い方から、実際にホームに停車している電車に乗り込むまでの一連の動作を確認しました。
指導する人「できるだけ(体の)近くでポールがある所を探せばいい。そして杖よりちょっと前に足を出すと降りられます」

電車の乗り降りをするときのポイントは、左右いずれかの手すりをつかみ、足を大きく踏み出して、なるべく1歩で乗り降りすることだということです。

日頃から白杖を使う 三浦保志さん「教わったことをしっかりと実践していけば、かなり安全に鉄道利用できると思います」

日本盲導犬協会 笹山夕美絵 さん「どんなに慣れている人でも、ホームを乗り降りする時はちょっと怖いと思っている人もいると思うので、断られるかもしれないけど、一声かけて、何かお手伝いできることはありますかと、ないですと言われてもいいという気持ちで声をかけるといいと思う」








