富山県は2日の災害対策本部員会議で、県内の人的被害は37人が重軽傷で家屋の倒壊などの建物の被害は合わせて37件にのぼることがわかりました。亡くなった人や行方不明となっている人は確認されていません。
家屋の倒壊などの建物の被害は合わせて37件です。内訳としては全壊が3件、一部損壊が6件、未分類が29件です。火災は5件が報告されています。
【避難所など】
2日午後6時時点で開設中の避難所は県内126か所で避難者の数は767人。6時間前に開催した会議での報告より、避難所の数は半数に、避難者数は6分の1程度と減りました。
県警では2日午後5時までに地震に関する空き巣や詐欺などは確認されていないとしています。引き続き避難者の多い地区を中心としてパトロールを強化しています。
【断水】
2日午後4時時点で地震発生直後からの発生した県内の断水は一部が復旧し、断水が続いているのは約1万9100世帯。
応急の給水場所は以下の通り設置されています。
・高岡市4か所(伏木小学校、伏木コミュニティセンター、古府小学校、太田小学校)
・最も断水が多い氷見市では、新たに教育文化センターにも給水車が配置され、あわて8か所(北部中学校、宮田小学校、十三中学校、西の杜学園、海峰小学校、芸術文化館、氷見市役所、教育文化センター)
・小矢部市(埴生公民館、岩尾滝くつろぎ交流館)
・富山市では断水が解除されて、給水は終了
【電力】
北陸電力送配電は、現在県内では停電は発生していません。七尾大田火力発電所1号機・2号機に加えて、富山火力発電所も停止しているが、安定供給に問題はないとしています。
【県内のホテル・旅館】
県ホテル旅館衛生同業組合の調べによりますと、2日午後4時時点で16施設から回答があり、2日からかなりのキャンセルが出ている状況で、16施設のキャンセル数はのべ1100人以上にのぼります。これまで宿泊者や従業員のけが人などは確認されておらず、給湯設備や配管等に破損が多数でているほか、屋根や壁のひび割れなどの報告があがっています。
【流通関係】
県内のスーパーやコンビニでは一部品薄な状態が発生しているため、県は「必要以上の買い物は控えてほしい」と呼びかけています。また、災害に便乗した悪質情報にも十分注意してほしいとしています。
【中小企業の支援】
県内の事業所からは、地震の振動で製造ラインが誤作動したなどの被害が報告されています。県では、正月三が日があけて仕事が始まる4日以降、実際に機械や設備を動かし始めると、企業関係の被害が多数あがってくるとみています。
地震の影響を受けた県内中小企業の支援するため、県は3日から緊急相談窓口を設置します。
「能登半島地震に対する緊急相談窓口」
場所:県庁内東別館3階 県商工労働部地域産業支援課内(県庁東別館3階)
連絡先:076-444-3248 (3日から 対応時間:午前9時~午後5時)
新田知事は、会議で「コンビニ、スーパーの品薄状況についてはぜひ県民のみなさまには多く買いすぎられないように物資を分け合う気持ちで行動していただきたいと思います。十分な供給量が確保できるということは関係の企業からも聞いています。必要以上の買い物は控えていただくようお願いします」と呼びかけました。