鉄スクラップ卸売業の「松定商事」が、9月26日に富山地裁より破産開始決定を受けたことが10月8日までに東京商工リサーチの調べでわかりました。負債総額は約5億6900万円に上ります。

松定商事は1946年に創業し、1967年3月に有限会社松定石油として法人化した後、現在の商号に変更しています。鉄スクラップや非鉄金属の卸売を主業とし、産業廃棄物の収集運搬も手がけていました。

富山県を商圏として長年営業を続け、過去には年間18億円余りの売上高を記録した時期もありました。しかし、経済情勢の悪化や相場変動、同業他社との競合により業績が低迷し、断続的に最終赤字を計上して債務超過に陥っていました。

2024年3月期の売上高は約3億8000万円まで落ち込み、その後も業況は回復せず、資金繰りがひっ迫した状態が続いたことから、今年6月に事業停止に至りました。