去年4月に知床沖で観光船の沈没事故で亡くなった男性の遺志を継ぐウイスキー工場が、福島県磐梯町に完成しました。自社で製造した原酒を長期熟成した、国産ウイスキーの販売を目指します。
磐梯町に完成した「天鏡(てんきょう)蒸溜所」。

福島県内外でスーパーを展開する「リオン・ドール」が、ウイスキー事業への参入に向けて、2018年から建設を進めてきました。世界に誇れるウイスキーブランド「天鏡」の確立を目標に掲げるとともに、ウイスキーを製造する過程で出る麦芽のかすを、町内の乳牛のエサとして活用するなど、SDGsも意識しています。
事業開始から6年の時を経て完成した天鏡蒸溜所には、今は亡き男性の思いが込められています。
リオン・ドールの関連会社の社長としてこの事業に携わっていた小池駿介さん(当時28)は、去年4月に起きた知床沖の観光船事故で帰らぬ人となりました。