風評被害の払拭につながるのでしょうか。
24日から福島第一原発で処理水の海への放出が始まったことを受けて、28日、渡辺復興大臣と西村経済産業大臣が相次いで福島を訪れ、水産会社やスーパーを視察しました。
渡辺復興大臣が訪れたのは、浪江町にある老舗の水産会社「柴栄水産」です。
震災の津波で被災し、3年前に営業を再開。
新鮮な「常磐もの」の販売や卸売りなどを行っています。
渡辺大臣は請戸漁港で水揚げされたヒラメを視察し、その大きさと生きの良さに驚いていました。
水産会社の柴社長は渡辺大臣に対して「常磐もの」のおいしさのPRと共に、処理水による風評対策を要望したということです。
【柴栄水産・柴強社長】「福島県の常磐ものという魚のおいしさだったり、最後に食べていただける消費者のみなさんまで安全という一番大事な部分を、色々な対策で伝えてほしいということを要望しました】
一方、福島市内のスーパーマーケットには、西村経済産業大臣が訪れました。
【西村経産大臣】「福島県産の水産物のおいしさを、できる限り多くの人に国内外にお伝えしたい」
会場に集まったのは、県内に本社を構えるスーパーマーケット4社の社長など、産地と消費者をつなぐ流通関係者です。
西村大臣たちは、「常磐もの」のヒラメやホッキ貝を試食し、県産水産物の安全性とおいしさを伝えました。
【西村経産大臣】「身が引き締まっていますね。少し脂がのってきた感じもある。本当においしく一切れ目をいただきました。漁師の誇り・思いを噛みしめていただきたい」
その後行われた流通関係者との意見交換で西村大臣は、原発周辺海域で行われるモニタリングデータについて透明性を持ってすべて公開すると述べました。
【ヨークベニマル・真船幸夫社長】「安心な魚をまず県内で一生懸命食べていただきながら、この輪が少しづつ全国に広がって、福島(産)は安心だよ安全だよと(なれば)」
政府は今後も地元と連携しながら県産水産物の消費拡大に力を入れるとしています。