福島の夏を彩る伝統の祭り「相馬野馬追」。厳しい暑さの中、3日にわたって繰り広げられた祭りは31日、最終日を迎えました。
先祖伝来の旗をなびかせ、颯爽と駆け抜ける騎馬武者たち。
「相馬野馬追」の起源は1000年以上前。平安の末期、平将門の軍事訓練として始まって以来、現代まで続く伝統の祭りです。
30日は呼び物の「神旗争奪戦」が繰り広げられ、およそ200騎の騎馬武者たちが猛暑にもかかわらず戦さながらに馬を操り、空高く打ち上げられた「御神旗」を奪い合いました。
福島市から来た人「実際に見て迫力や馬のかっこよさが良かった」
そして最終日の31日、相馬小高神社では「野馬懸」が行われました。「野馬懸」は、古くからの野馬追の姿をいまに伝える唯一の神事です。野馬追は、馬を野に放って戦の訓練をしたことが始まりとされていることから、「野馬懸」が野馬追の神髄とも言われています。騎馬武者たちが3頭の「はだか馬」を神社に追い込み、御小人(おこびと)と呼ばれる白装束の男たちが、馬を素手で捕らえて、神前に奉納しました。
カナダ人の留学生「とてもおもしろかった。でもとても暑くてサムライも難しいと思った」
田村市から来た人「良いね。こういう伝統は残してほしい」
3日間にわたって繰り広げられた相馬野馬追。震災をはじめ多くの苦難を乗り越え、伝統はいまも息づいています。
