旬を迎えた福島を代表するモモ「あかつき」。福島の主力品種になるまでの歴史を振り返ります。

遡ること71年前の1952年。国の試験場で「白桃」と「白鳳」が交配され、新しい品種のモモが誕生しました。これがのちに「あかつき」になるわけなんですが、このとき、福島を含めた12の県でこの新しい品種のモモの商品化に向けた研究が行われていました。このモモは、とても甘く、香りが良い、そして見た目も美しいということで、国をあげて研究開発が進められました。

しかし、ひとつだけ大きな問題がありました。それは「実が小さい」ということです。

当時のモモは、200グラムを超えないと商品化は困難と言われていたのですが、どの研究所でも実を大きくすることができず…。1971年、全国での研究が打ち切りとなりました。