「パレット」利用で作業時間7割減 一方「サービス業務」も…

そのほか、積み込みの時間を減らすため「パレット」と呼ばれる台も積極的に活用しています。これに荷物を載せ、横の差し込み口にフォークリフトの爪を入れて持ち上げ、運びます。手で運ぶより多くの荷物を移動させたり、積み込んだりすることができます。

パレットのレンタルを行う日本パレットレンタルの調査によりますと、パレットを使用した場合、手積み・手おろしよりも、作業時間を75%も削減できるということです。

一方、長時間労働につながるサービス業務への対応にも取り組んでいます。貸し切り運行の場合、荷物を積んでから下ろすまでが業務になります。

しかし、実際は他の積み込み作業の手伝いなど、現場で荷主から人手を求められる業務も多く、この会社では、別途請求することを荷主に呼びかけることでドライバーの負担を減らしています。

帝北ロジスティックス・後藤雄輔主任「時間を管理することで、ドライバーごとの残業時間のばらつきが無くなってきているのは実感している。ドライバーの待ち時間をなるべく少なく運行できるように、待機時間の見直しをアナウンスしていきたい」

帝北ロジスティックスでは、これらの取り組みを行うことで、給料を下げずに来年からの規制となる「時間外労働の年間960時間以内」を実現しています。

このように、「2024年問題」の対応のカギとなるのが「荷待ち」や「待機時間」です。これは、荷主のもとに積み込みや積み下ろしに行くとき、他の運送会社と時間が被り待機する時間のことです。