井上和之記者「矢吹町の遊水地の予定地です。こちらは、地上より3メートルほど掘り下げた場所に畑が設けられ、ネギなどの野菜の試験栽培が行われています」

福島県矢吹町で整備が進む遊水地を農地として利用するため、野菜の試験栽培が初めて行われました。2019年の台風19号では、阿武隈川の堤防が決壊し、周辺の自治体に大きな被害が出ました。

これを受け、国土交通省では治水対策として矢吹町と鏡石町、玉川村に遊水地を整備していて、2033年度の完成を目指しています。試験栽培は、地元の農家の協力のもとおよそ300平方メートルにダイコンやブロッコリーなどを栽培し、その生育状況を確認します。

この畑は以前も農地として利用されていましたが、遊水地を整備するにあたって3メートル掘った場所に設けられたため、水はけが悪くなっている言います。国交省は、土壌の状態や地下水の影響を調査するため、畑の高さを変えて試験栽培を進めるということです。

サトーアグリ・佐藤友美社長「雨が降った場合の排水がきついので、作業性がこれから悪くなると思う。その作業性をいかに克服するかが問題」

福島河川国道事務所・五代儀貴史事業対策官「農地をやりたいという要望がありますし、それ以外の利用もある地元のみなさまに愛されるような遊水地を目指していきたい」

作付けした野菜は、12月に収穫される予定で国交省では、今後も営農に向けた調査を行うとしています。また、別の予定地では、去年から田植えも行われていて、国交省では、試験栽培を通じて遊水地の利活用を進めるとしています。