9月の「実りの秋」に入って気になるコメをめぐる動きです。福島県大玉村の農産物直売所で今年獲れた新米が1日に限定販売されました。気になる新米の価格はどうなんでしょうか。
吾妻康弘記者「米どころ大玉村、獲れたばかりのひとめぼれにつきあかり。待望の新米が店頭に並びました」
新米の限定販売が始まったのは、大玉村にある「あだたらの里直売所」です。1日は「ひとめぼれ」5キロで4300円、コシヒカリと同じような評価ながら価格がやや抑えられている「つきあかり」が5キロ4000円で販売されました。
【矢吹店長】「ずっとコメ売りたくても入ってこなかったので、ようやくコメどころ大玉村の季節が来たなということで、これからワクワクドキドキ楽しみです」
あわせて「つきあかり」の試食も行われ、訪れた人たちが安達太良山の雪解け水で育った米どころの新米の味を確かめていました。
【買い物客】「おいしかったです甘くて、ふくよかで」
【地元の飲食店関係者】「これから頭が痛いです。どのぐらいのお値段がつくかと思うと。でもやっぱり地元のお米は美味しいですので、これ外すことはできないので」
売り出された新米の価格は、去年の同じ時期に比べおよそ1.5倍。大玉村でも業者による新米確保の動きは早い時期から激しく、直売所でもコメの確保や価格の設定は悩ましいところだといいます。
【矢吹店長】「今ですと税込み4000円ですけど、落ち着けば3500円ぐらいになるのかなとは考えてます。あまり高くなってコメを消費する方が減ってしまうのも問題になりますので、やはり作る方も食べる方も販売者も一番いい価格がこれから見えてくるのかなと思ってます」
新米の販売価格が去年より高くなることが見込まれるなかで、備蓄米の流通が続き、選択肢が増えた今、消費者、農家それぞれにとってどんな「実りの秋」を迎えるのか。まもなく本格的な新米の季節を迎えます。
1日に売り出された新米は午後1時までに完売したといことです。新米の限定販売は2日も行われます。