悪質事業者は公表…規制のポイントは
今回の規制強化のポイントは、大きく分けて2つあります。
まずは、悪質な事業者の公表です。対象となるのは、計画と異なる工事をしたり、道路や住宅に土砂を流出させたりして、県から処分や指導を受けた事業者です。こうした悪質な事業者の名前や住所、処分に至ったいきさつなどを公表することにしています。

そしてもう1つが、「一体性」の基準の厳格化です。例えば、許可を受けたメガソーラーの周辺で、小規模な発電所が新たに作られた場合、これを一体とみなすのか基準があいまいでした。今回の見直しでは、前の開発完了から5年以内に開発された場合、これを「一体」とみなすと基準を明確にしました。

福島県が規制を強化する背景には、山林の開発をめぐって、違反やトラブルが相次いでいるためです。県は去年、許可を出したおよそ200件の開発事業を調査しました。このうち12件に違反があり、3件は土砂流出を防ぐ措置が必要だとして、中止を指示しました。

メガソーラーをめぐっては、景観が変わることへの懸念や、災害への不安など、トラブルも多くなっています。県が掲げる再生可能エネルギーの推進と、どう両立を図るのか、その対策が求められています。