
みなさんは「ヒシ」をご存知でしょうか。ヒシは湖や池などに生える水草で、腐敗すると悪臭や汚染の原因となります。このヒシの増加に悩まされているのが福島県にある猪苗代湖です。「厄介者のヒシ」を貴重な観光資源に変えようと奮闘する1人の男性に密着しました。
風が吹き波が立つ夏の終わりの猪苗代湖。観光船や湖水浴を楽しめる全国有数の湖です。しかし近年、ある課題を抱えていました。
長友海夢さん「毎週ここまで来て水草を回収しているが、かなりの量がこのようにあります。8月になると水草が増殖していく」

こう話すのは長友海夢(ひろむ)さん、27歳。2年前から福島県猪苗代町の地域おこし協力隊として、湖の環境保全に取り組んでいます。
長友さんが見つめるその先にあるのは、辺り一面に広がるヒシです。ヒシは湖や池などに生える水草で、秋以降に腐敗すると汚染や悪臭の原因になるいわば「猪苗代湖の厄介者」です。猪苗代湖では地元のNPO法人や団体・ボランティアによって、年間100トンものヒシが回収されています。

長友海夢さん「(秋になると)ヘドロのように腐ってきてかなり匂いも感じるので水質が悪いと感じる」