福島第一原発で溶け落ちた核燃料=燃料デブリの取り出しがミスで中断していることについて、岸田総理は「重く受け止めている」と話し、緊張感を持って作業するよう東京電力に求めました。

30日、総理官邸で行われた会議。処理水対策について話し合うもので、水産業への支援を秋の経済対策に盛り込むことが決まりました。その席上…。

岸田総理「燃料デブリの試験的取り出しに向けた準備作業が、作業の初日に中断したことは重く受け止めています」

中断されている燃料デブリの取り出しについて、岸田総理はこのように話し、再開する際には「これまで以上に緊張感を持って、必要な対策に万全を尽くすよう」東電に求めました。

装置に取り付けるパイプの順番を間違うという「初歩的なミス」で中断した燃料デブリの取り出し作業。政府は東電に対し、ミスの原因や再発防止策などを今週中に報告するよう求めています。

東電の小早川智明社長は、「ご心配をおかけしお詫びを申し上げます」としながらも、今週中とされている報告の時期については、明言を避けました。

小早川社長「ちょっと時期についてはですね、今まさしく進めているところですので、いつということは今の段階ではお話できませんが…」

関係者によりますと、東電は今週中の作業再開を断念し、再開は9月以降になるということです。