福島県国見町で高規格救急車の開発事業が中止された問題をめぐり、議会の百条委員会は「速やかな政治的決断を求める」として、引地真町長に事実上の辞任を要求する報告書を提出しました。

問題を調査するため、百条委員会を設置していた国見町議会は10日、報告書を賛成多数で可決し、引地真町長に提出しました。

国見町は民間企業と高規格救急車の開発事業を進めていましたが、課税逃れの可能性などが指摘され、計画を中止しました。事業は公募型プロポーザルで行われましたが、報告書では「契約した企業以外の参入が事実上できない仕組みだった」と指摘。

その上で「公正公平な事業と結論付けることは到底できない」としました。そして、引地町長に対し「速やかな政治的決断を強く求める」として、事実上の辞任を要求しました。

町民「それなりに自覚を持つならば、トップの人間は辞めるのが手段の一つ。辞任すべきだと思う」

引地町長は「町民の信頼回復に努める」などとするコメントを公表しましたが、進退については触れませんでした。