帝国データバンクによりますと、商業捕鯨を展開する宮城県石巻市の「鮎川捕鯨」が仙台地方裁判所に自己破産を申請しました。負債額は約5億5000万円とみられます。

石巻市に本社を置く「鮎川捕鯨」は、2008年に設立された捕鯨業者です。
古くから捕鯨業が盛んな石巻市鮎川地区で捕鯨船2隻による小型捕鯨を行い、ミンククジラやツチクジラ、ゴンドウクジラを捕獲していました。

また、クジラ肉の加工販売も手がけており、クジラベーコンなどの一般消費者向け商品を、全国各地の水産卸業者に販売していました。
2009年には売上高約4億7600万円を計上していましたが、東日本大震災の津波で、捕鯨船や本店工場が全壊する被害を受けました。

これまでは国策による捕鯨で、国からの補助金による赤字補填がありましたが、2019年に日本が国際捕鯨委員会(IWC)を脱退したことで、これまでの「調査捕鯨」から「商業捕鯨」に移行。
自主経営・自主採算を求められ、近年は補助金も減少し赤字経営に陥っていました。加えて、人手不足やミンククジラの頭数減少、海水温上昇などで不漁が続き、2025年は約1億円の営業損失を計上していました。
金融機関からの借入金も膨らみ、採算性確保の見通しも立たないことから事業の継続を断念し、6月26日、仙台地裁に自己破産を申請しました。
負債額は約5億5000万円と見られています。