玉置AN:
こうした方式を「異種鳴き交わし方式」と言います。詳しく説明します。視覚障害者の方は音の種類と大きさを聞き分けて歩いています。どちらからも同じ音が鳴っていると横断歩道の真ん中に差し掛かった時に真っすぐ歩けているのか不安になります。一方で、進むにつれて違う音が鳴っていれば、行きたい方向の音に向かって歩くことができ自分が真っすぐ歩けているか確かめることができるのです。例えば、私が「ピヨ」で出水さんが「ピヨピヨ」であれば、私は「ピヨピヨ」に向かっていけばまっすぐ進んでいることになります。

出水AN:
なるほど、安全に横断できるように工夫されているんですね。

玉置AN:
しかし、こうした工夫をしていても取り除けない不安ももちろんあります。実際に目の不自由な方に街を歩きながら話を聞きました。