水産業界の担い手不足が深刻化する中で、港町、宮城県石巻市の中心部に、30歳の青年が鮮魚店をオープンしました。取引先の人たちは「頑張ってほしい」とエールを送っています。
石巻市中心部の旧北上川に面した鮮魚店、ヤマキ新道水産です。

地元の青山周平さん(30)が、11月21日にオープンさせました。

青山さんは、早い時には午前1時に起床し、仙台や石巻の市場に出向き、魚介類を買い付けています。

ヤマキ新道水産・青山周平さん:
「鮮度もそうですし、用途、例えば焼いたり煮たり、加熱調理で使うものは鮮度よりも、脂の乗りなどを重視する」

青山さんは、およそ10年間、石巻市の中心部にあった鮮魚店「プロショップまるか」に勤務し、魚の仕入れや販売を担当していました。

しかし、今年3月、店主の高齢化などによって店が廃業したため、これまでの経験をいかそうと、自らが経営者となる決意をしました。
ヤマキ新道水産・青山周平さん:
「前の『まるか』の時の客が、(店を)やってほしいという声もあったのも確かですけど、自分がやりたいという気持が一番」

店の一角にあるタンクと水槽。閉店した「まるか」から引き継ぎました。水産業界を取り巻く厳しい環境の中での、若者の新たな船出。「応援したい」との声も聞かれます。
客:
「肉や魚屋さんは年をとった人が多い。そういう中で、若い人が頑張ろうと店を開くことは非常に良いこと。みんなで応援をしなければならないし、頑張ってほしいと思います」
ヤマキ新道水産・青山周平さん:
「ほぼ1人でやっているので、細かい作業や手間がかかるのが多いのは大変。地物のおいしい魚を届けられるように頑張りたいです」
「ヤマキ新道水産」。鮮魚店が少ない石巻市の中心部で、新しいスタートを切りました。







