この夏、県内で雨が少なくなっている影響で、県北などのダムでは例年比べ貯水率が極端に低い状況となっています。県内の20のダムのうち12のダムでは貯水率が50%を割り込んでいて、県は県民に節水を呼びかけています。

8月22日午後3時現在、県管理の17のダムの平均貯水率は24.2%で、過去10年の平均73.5%を大きく下回っています。
国が管理する鳴子ダムを含めると、12のダムで貯水率が50%を割り込んでいます。

平野耕一カメラマン:
「岩堂沢ダムです。両岸には切り立った岩肌が露出しています。」

特に県北で貯水率が低くなっていて、農業用水に利用されている大崎市にある岩堂沢(がんどうさわ)ダムの貯水率は2.6%です。

水田で多くの水を使う時期を過ぎたことから、県は8月22日午後3時から放流する水量を、流入する水量と同程度まで減らし、水位を保っています。

宮城県大崎地方ダム総合事務所 佐藤耕一郎技術次長:
「ぎりぎりまで岩堂沢ダムも農業用水が間に合う形で放流できたので、安堵感はある。」

県内では今年6月から8月までに、ダム流域の平均降水量が過去10年平均のおよそ29%に留まっています。県は「飲み水への影響はない」と話していますが、「まとまった雨が降らなければ貯水率はなかなか上がらない」として県民に節水を呼びかけています。