ビールを購入すると日本の「花火大会」を支援できるプロジェクトが、2024年に引き続き企画されています。2025年は、宮城県石巻市の「石巻川開き祭り」も対象に加わりました。

宮城県石巻市の北上川に船を漕ぐ男たちの姿がありました。

石巻を代表する夏祭り=「石巻川開き祭り」の見どころの一つ「孫兵衛船競漕(まごべえせんきょうそう)」に向けて練習をしているのです。

バーバリアンズ代表 熊倉一徳さん:
「祭りに何か参加しなければならないだろうということで皆集まって孫兵衛船競漕に参加していました」

高校の同級生らで作る「バーバリアンズ」は、この手漕ぎ船のレースに33年前から出場しています。

バーバリアンズ代表 熊倉一徳さん:
「川開き祭りに向かっていく6月7月が、わくわくが止まらない祭りに向けて盛り上がっている」

2025年で102回を数える「石巻川開き祭り」です。北上川の改修し、石巻の発展に尽力した川村孫兵衛重吉をたたえる祭り。

東日本大震災が起きた2011年にも花火を打ち上げるなど地元住民を勇気づけてきました。

そんな地元の祭り、毎年の「費用」が課題です。

石巻川開祭実行委員会煙火部 秋山良寛さん:
「昨今の物価高の影響を受けまして、花火の火薬の価格が3割ほどアップしているように思う」

花火の高騰に加え、警備員の人件費も経費を圧迫。資金のほとんどは、地元の企業の協賛金頼みで不足分を積立金から捻出する状況が続いているのです。

石巻川開祭実行委員会煙火部 秋山良寛さん:
「地元の企業の熱い思いを受けての花火大会。地元の企業の数が減ってくれば、いただける協賛額も減ってくると思う」

こうした祭りのピンチに2025年もあのビールメーカーが支援に乗り出しました。 キリンビールが企画するその名も「晴れ風ACTION」です。

「キリン晴れ風」をスーパーや飲食店で購入すると対象となる自治体の花火大会に一定金額の寄付ができるプロジェクト。まさにビールを飲むだけで地域の祭りの支援ができるのです。

また、缶やビンのQRコードなどでアクセスできる専用サイトから好きな自治体への寄付も出来ます。2年目の2025年、宮城県内では、石巻市と大崎市が対象です。

地元の人:
「どうやって力になればいいか思いつかなかったので、好きなビールを飲んで地元のためになるとなれば協力しますよ」

さかな処三吉店長 佐々木勇希さん:
「取り組みに参加して地元の人たちと一丸になって(祭りを)さらに盛り上げて行けたらよいと思う」

石巻川開祭実行委員会煙火部 秋山良寛さん:
「ここが有料エリアになります。花火は向こうの人工芝のあるエリアの置く側から打ち上げる」

祭りは、8月1日からの3日間。2日目の夜には、3500発の花火が打ち上げられます。本番に向けて準備は着々と進んでいます。

石巻川開祭実行委員会煙火部 秋山良寛さん:
「小型煙火と呼ばれる吹き出しの花火を多用してミュージックスターマインと一緒に音楽に合わせて打ち上げるので、音楽と一緒に楽しめる花火になっていると思う」

バーバリアンズ代表 熊倉一徳さん:
「毎年優勝目指して決勝進出して優勝を目指してやっている。2025年も上位に食い込んで決勝戦に出て盛り上げたいと思っている」
地元一丸となって2025年も伝統の祭りが始まります。
2024年、プロジェクトの対象だった大崎市の「おおさき花火大会」は、約80万円の支援を受け、花火の購入費や人件費に充てられたということです。
「石巻川開き祭り」は、8月1日金曜日に開幕します。「孫兵衛船競漕」今年50回目の節目で、土曜日と日曜日に行われます。また、花火大会は土曜日で有料観覧席は、ほぼ売り切れていますが、無料の観覧エリアからきれいな花火が見られるということです。