2023年1月、仙台市立病院で入院した女性患者の大腸がんを疑うCT検査の結果が引き継がれず1年以上放置され、人工肛門にせざるを得ない状況となる医療事故があったことが分かりました。
仙台市立病院によりますと、2023年1月、貧血で救急搬送され入院した市内に住む90代女性がCT検査を受けました。その結果、大腸がんの疑いが指摘され、電子カルテによる報告書が作成されましたが、診療を担当する消化器内科で内容が確認されないまま女性は8日後に退院しました。2024年4月、女性は腸閉そくの疑いで再び救急搬送され、人工肛門をつける緊急手術を受けましたがこの際、報告書が確認されていなかったことがわかりました。当時、早期に治療を始めていれば人工肛門をつけずに治療できた可能性があったということです。
女性は2024年6月に退院していて、病院は女性と家族に謝罪し、3月12日に示談が成立しました。院内での申し送りが不十分だったことが原因で、病院は電子カルテのシステム改修をするなどして再発防止に取り組むとしています。