京都精華大学1年で仙台市出身の千葉大作さん(当時20歳)は、2007年1月、大学近くの路上で自転車に乗った男に胸や腹など十数か所刺されて殺害されました。
これまで警察はのべ6万8,285人を動員し、1,502件の情報提供があったものの事件は未解決のままです。

事件に巻き込まれ亡くなった千葉大作(ちば・だいさく)さんの大学の同級生には現在、漫画家として活躍している男性がいます。

苦しい時に千葉さんのことを思い出すという男性は、遺志を継ぎ「漫画を描き続けたい」と話しています。

亡くなった千葉大作さん(当時20歳)

漫画家・榎屋克優さん
「入学した頃に気さくに話しかけてくれて。漫画を交換したり感想を言い合ったりしていた」

週刊ヤングジャンプで連載された代表作「日々ロック」などで知られる漫画家の榎屋克優(えのきや・かつまさ)さん。
亡くなった千葉大作さんの大学の同級生で、ともに漫画を学んでいました。

漫画家・榎屋克優さん
「すごく性格が良くて、まっすぐな人だった。『性格は負けてるけど、漫画では勝ちたいな』みたいな」

榎屋さんは事件が起きた18年前の1月15日を今もはっきり覚えています。

漫画家・榎屋克優さん
「6限目の授業が午後7時半までで、千葉さんも同じ授業を受けていた。僕は授業がつまらなかったので、午後7時に帰った。最後まで授業を受けていた真面目な彼が亡くなってしまったのがショックだった」

事件から毎年、犯人検挙のための活動にも参加していた榎屋さん。
2020年からは千葉さんのことを漫画に描きSNSに投稿し始めました。

漫画家・榎屋克優さん
「彼はいつも机にかじりついて漫画を描いていた。情熱はプロにも負けていなかった」