急拡大が続く新型コロナですが、患者を受け入れる病院では、1年前の流行に比べると入院患者の低年齢化が進んでいることが分かりました。感染患者を受け入れる病院の今を取材しました。

<藤枝市立総合病院の看護師>
「点滴のテープを貼り直したり、点滴のルートを確認しています」

藤枝市立総合病院の新型コロナ病床です。この日、入院していたのは2人。いずれも10歳未満の小学生でした。症状は呼吸器などを必要としない軽症ですが、子どもの入院患者が増えています。

<藤枝市立総合病院 岩本玲子認定看護師>
「幼稚園や小学校で集団の生活をするなかで感染して、小児の場合だと意識がぐったりしてしまう症状などが多くなってくるので、そういったところで入院する子どもが増えてきている」

7月18日に県が発表した年代別の新規感染者では、若い世代での広がりが顕著で、中でも10代以下の感染が3割以上と目立っています。

2021年8月の救急病棟です。

<看護師の呼びかけ>
「苦しくないですか?」

デルタ株の感染が広がった1年前、入院患者の多くは高齢者でした。当時のデルタ株と、いま主流のオミクロン株を比較すると、オミクロン株の方が入院や重症化のリスクは低いとされる一方で、感染力は高いとみられています。

こうした中、子どもの入院が増加している背景を看護師は次のように分析します。

<藤枝市立総合病院 岩本玲子認定看護師>
「ワクチン接種ができる年齢というのが決まっているので、ワクチン接種ができていない、幼児期等の感染が増えているのかなと感じています」

コロナ禍で様々なノウハウを積み重ねてきた医療機関は、冷静に今回の感染の波を受け止めています。

ただ、感染急拡大でコロナ病床の使用率は徐々に上がっていて、この状況が続けば再び医療機関は厳しい状況に追い込まれる懸念があります。そうした事態を避けるためにも、いま一度感染対策を見直してほしいと病院側は呼びかけています。

<藤枝市立総合病院 毛利博事業管理者>
「感染予防が最初の頃に比べると緩んできていると思う。人流も凄く増えてきてますので、みんな何となく安心されてて、やっぱり手洗いとかそういうものがおろそかになっているんじゃないかなと思う。そこで県民の皆様にはそこをしっかり今一度見直して頂きたい」