「全体の1/10」

もうひとつ気になるのが、3つのグローブのうち、1つが左利き用だということ。これにはこんな背景がありました。

SPOPIAシラトリ静岡店 佐藤正幸さん
(左利き用は)こちらのごくわずか。
Q.この一角だけ?
全体の10分の1ぐらい。どうしても野球の競技の特性として、左利きが生きるポジションは少なく、メーカーが作っている数も相対的に少ない。来店客から「左利きグローブはあるか」と聞かれるケースはあるが、数が少なく心苦しかったが、大谷選手のニュースがきっかけでメーカーが左利き用グローブの数を増やしてくれたら、左投げの子供たちの環境もよくなるのではないか。 

今回、大谷選手が左利きのグローブに込めた思いとは。スポーツの歴史に詳しい静岡産業大学の和所泰史講師はこう分析します。

静岡産業大学スポーツ科学部 和所泰史講師
(左利き用グローブは)大谷選手の一つの配慮。いまは左利きの子が増えているので、左利きの選手にもっと増えてほしいという意味もあり、大谷選手なりの配慮があったのでは。

かつては、遊びの定番だった野球も、こどもたちの選択肢が増える中で、やる人も随分と減りました。

静岡産業大学スポーツ科学部 和所泰史講師
トップアスリートが与える影響は非常に重要、大きな役割がある。特に大谷選手はおそらく、野球に携わっていない人にこのグローブを預けてその子たちが野球を始める動機づくりになってくれればいいのではと思っていると思う。

「野球しようぜ」。大谷選手の思いは、子どもたちに必ずや届くはずです。

<子どもたち>
「大谷選手、ありがとう!」