こちらの赤茶色のビル「丸越酒店」は2021年7月に発生した静岡県熱海市の土石流災害を代表的に物語る存在となってきました。この「丸越酒店」を公費で解体・撤去する作業が6月13日から始まりました。

解体作業が始まったのは、熱海市伊豆山の4階建てのビル「丸越酒店」です。朝から工事関係者が建物の中に入るなどして解体の準備が進められました。

2021年7月に発生した土石流災害の映像は、SNSやテレビなどを通じて世界中に発信され、土石流が押し寄せた「丸越酒店」は被害を代表的に物語る存在となってきました。

被災した住宅の解体は、罹災証明もしくは被災証明で半壊以上の判定を受けた人が対象で、申請した人に対し、国や市が費用を負担し、撤去します。公費での解体作業は被災者の負担軽減や二次災害を防ぐことを目的に行われますが、住民の思いは複雑です。公費解体を受け入れた人は昨年末、このように話していました。

<公費解体を受け入れた住民>「本当にさみしいです。はっきり言って。被災してから数カ月たちましたので心の中はだいぶ落ち着て来たけど、見ちゃうと昔を思い出されて悲しくなりますね」

現在、公費解体の対象となっている家屋は89棟。そのうち57棟の所有者が解体を申請しています。申請の期限は3月末まででしたが、まだ、気持ちの整理がつかず、判断を保留している被災者も複数いるということです。

VTRにもありましたが、公費での解体の対象となっている家屋は89棟。そのうち57棟の所有者が解体を申請しています。残る32件について熱海市はうちわけを明らかにしていませんが、「解体をせず、改築して住みたい」と考える人が一定数。「心の整理がつかず、まだ判断できない」という回答をしている人も数人いるということです。熱海市は2023年1月までに撤去・解体の完了を目指していますが、被災者の思いはそれぞれ異なり、行政も柔軟な対応をしたいと話しています。