2021年7月、静岡県熱海市伊豆山地区で起きた土石流災害をめぐり、逢初川の源頭部付近の落ち残っていた土砂を撤去する行政代執行が完了したことがわかりました。 

落ち残った盛り土が完全に撤去された逢初川源頭部=8月26日午前撮影、静岡県熱海市

土石流の起点となった逢初川の源頭部付近には、落ち残った土砂が2万立方メートルほど残っていて、2022年10月から土砂を撤去する静岡県の行政代執行が進められてきました。

現場では、土砂を撤去したうえで、のり面には植物の種を吹き付けたり、排水路を整備したり、雨などでののり面の浸食を防ぐ工事も行われました。

土石流直後の現場 多くの盛り土が残っていた=2021年7月撮影

今回の行政代執行にかかった総事業費は約11億円にのぼり、今後、土地の前所有者に請求していくということです。

静岡県では、31日に被災者や住民に向けた現場公開を予定しています。

熱海市では、二次災害の恐れがあるとして、伊豆山地区の一部を警戒区域に指定。8月18日時点で112世帯計200人が避難生活を送っていますが、9月1日に解除し、順次帰還する予定になっています。