伊東市富戸。今回の「しずおか産」は新鮮な魚料理を売りにする創作居酒屋で誕生しました。
<肴屋 大ちゃん 山本大輔さん>「これが私が開発した『イカの吸盤とらなイカ!?』です」
 その名の通り、イカの吸盤を簡単に取り除くことができる調理器具です。店主の山本さんは毎朝、地元の漁師と一緒に水揚げに同行し、その場で新鮮な魚を仕入れています。中でも、イカは刺身で食べると抜群においしい不動の人気メニューです。ただ、イカには気になる部分があります。
<山本大輔さん>「結構硬いですよ。プラスチックみたいな感じです。残っていると食感が悪くなるので、うちの店で出すときはどんな料理でも吸盤を全部取り除く感じでやってます」
 イカの吸盤には調理にはかたいリングがあって、取り除く必要があります。
<山本大輔さん>「一本ずつ、多くの人はこうやって並べて、横に倒してあげて、切り落としていく作業ですね」
 おいしいイカを提供したい。でも、調理には吸盤の下処理に手間と時間がかかるのが唯一の難点です。山本さんが考案した『イカの吸盤取らなイカ!?』を使えば、包丁を使うより簡単に吸盤が取り除けます。その差は歴然!
 包丁を使うより『イカの吸盤取らなイカ!?』の方が断然はやいです。
 さらに、手でイカを触っている時間も短くなるので鮮度も保てます。地元の魚屋さんでも好評です。
<監物鮮魚店 監物晴子さん>「この道具を使う前は手作業ですね。時間もかかるし、取れなくて、これは取り残しもないので早いし助かります。うちは塩辛のために使ってるんですけど、塩辛作る作業も早くなりましたし、完成品にも吸盤が残らないので、お客さんも食べやすいと思います。これに至るまで3つ作っていただいたんですけど、この完成品は何回か取っても切れずに足がそのまま残ってきれいです」
 山本さんは自宅の片隅に作業場を設けて、材料と工具をそろえ、試作を重ねてきました。
<山本大輔さん>「スリットの幅っていうのも試行錯誤しまして、へこみの部分の深さだったり、この形になるまでに20パターン以上試作をして、この形に最終的に行き着いたので、誰が使っても取りやすいものに出来上がっていると思う」
 ステンレス製のパイプに入った0.8mmのスリット。この幅が吸盤を取り除くことができるポイントだったんです。構想から2年、試作品を富士市のレーザー金属加工会社に持ち込み、商品化が実現。特許も取りました。
<山本大輔さん>「何気なく食べてるものかもしれないですけど、何か他と違うよねって思ってもらえるような料理を追求して作っているので、そういうところに気づいてもらえる方がいて、リピートしてもらえるきっかけになってもらえればなと思っています」
 地元の食材のおいしさを余すことなく感じてもらいたい。料理人の発想から生まれたしずおか産です。