生活様式の変化で畳の需要が低迷しています。こうした中、畳の魅力を多くの人に発信しようと焼津市の畳店が奮闘しています。

<井手春希アナウンサー>「私は今、い草でできた寝ござの上に寝ています。い草の良い香りに包まれて気持ちがいいです。この寝ござ、実はこのように持ち運びもできるんです」
 焼津市の松葉畳店です。創業は1977年で、現在は2代目の娘夫婦が後を継いでいます。畳のほかに雑貨やインテリアの製作にも力を入れ、畳・い草の魅力を発信しています。この春、寝ござの販売を始めました。
<松葉畳店 伊藤知美さん>「こういう形で布団やマットレスの上に直接敷いて、このまま寝てもらうという天然のシーツになります。さらっとした感覚で寝ていただける。あとはい草の香りが本当にいいので、癒されながらぐっすり寝ていただけるのがいいところだと思います」
 持ち運びもできるので、アウトドアでも使えます。寝ござには天然のい草を使っています。
<井手春希アナウンサー>「濃い抹茶のような香りがします」
 国内で生産されるい草の98%が熊本県産です。
<松葉畳店 伊藤知美さん>「(熊本い草農家の)い草が3年分くらい残ってしまっているという悲しい現状がありまして、居ても立っても居られなくなって」
 背景には、畳業界を取り巻く厳しい環境があります。伊藤さんは住宅の洋風化に伴い、需要の低迷に喘ぐ熊本県のい草農家の現状に危機感を覚えました。
<熊本県のい草農家 岡初義さん>「結局、い草の機能性、優れた能力を知らない。これを第一歩にして、畳ってもっと良いですよという導きをしてもらうだけでもありがたい」
 い草農家だけではなく、県内の畳店も厳しい状況にあります。焼津市では、1970年代に20軒あった畳店が今は3軒にまで減りました。
<井手春希アナウンサー>「これからの畳店の在り方はどのようにあるべきだと思いますか?」
<松葉畳店 伊藤謙さん>「昔は畳って当たり前だったので、良さを伝えることをしなくても仕事があったが、今は減ってきているので(い草の魅力を)発信し続けること」
<松葉畳店 伊藤知美さん>「全国で畳がなくなっていく中で、まずはこういうもの(寝ござ)をきっかけに、畳の良さを知ってもらえたらいいなということで、活動をしています」

 伊藤さんから「活動」という言葉がありましたが、現在、クラウドファンディングを活用して、寝ござの良さを全国に発信しています。