新型コロナウイルスの流行後迎える3度目のゴールデンウィーク。静岡県内の旅行会社によると、期間中の県内外への旅行の予約状況は、2021年に比べると2倍ほどに増えているものの、依然、新型コロナの影響を強く受けているということです。
2022年のゴールデンウィークは、5月2日と6日に休みを取れれば、最大10連休にすることも可能なスケジュールです。静岡県内のゴールデンウィークの状況、どうなっているのでしょう?
<滝澤悠希アナウンサー>
「ゴールデンウイークの過ごし方について街の人に聞いてみます」
「(旅行も)考えていたが、コロナの関係で中止にした。」
「のんびりと過ごしながらどこか出かけられるなら出かけたい」
「旅行とか行けたら行きたいなと日帰りでも。伊豆とか熱海とか」
聞こえてきたのは、「ゴールデンウィークはこにも出かけない」もしくは「まだ考え中」という声でした。
静岡市の旅行会社「さわやかツアー」によると、ゴールデンウイーク期間中の静岡県内外への旅行の予約者数は、2021年に比べると2倍ほどに増えているものの、コロナ前の2019年度と比較すると、その1割にも満たず、依然として新型コロナの影響は色濃く残っているという事です。また、旅行をするにしても、「少人数で近場」を選ぶ傾向が強いと言います。
<さわやかツアー 松本博社長>
「関東圏は心配という方は多い。(利用客は)2人とか多くて4人までがほとんど」
交通機関の混雑予測も、やや低めな県民の「旅行熱」を反映しています。
JR東海によりますと、ゴールデンウィークの東海道新幹線の予約状況は、予約できる席の数が387万席に対し、4月13日までに予約された席の数は72万席。2021年の同じ時期に比べると、239%と大幅に改善したものの、新型コロナの影響が全くなかった2018年に比べると、62%にとどまります。
2022年は下りのピークが4月29日、上りのピークが5月5日とみられています。一方、静岡県内の東名・新東名の混雑予測については、下りのピークが5月3日、上りのピークを4日から5日としながらも、近場のレジャーが増えているため、天候が悪ければ外出を控える人も多く、「天候に大きく左右される」ということです。
海水浴や潮干狩りで知られる浜名湖畔の観光名所・弁天島の民宿・海賀荘です。風呂と食事が自慢だというこちらの宿。宿泊簿を見せてもらうと…
<海賀荘 岡本哲侍さん>
「おかげさまで県外のお客様で、ゴールデンウィーク中は満室です」
1日4組限定で客を受け入れるこちらの宿。ゴールデンウィーク中は、ほぼ全て県外からの宿泊客ということで、「県民割」をめぐる動きが関係しているとみています。静岡県民が県内で、宿泊もしくは日帰り旅行した場合、代金が最大5000円割引される県民割「今こそしずおか元気旅」については、4月28日までだった期限が5月末まで延長すると発表されています。
ただ、4月29日から5月8日までのゴールデンウィーク期間は、旅行の需要が見込めるため、対象外となっています。
静岡県内外への旅行の予約者数は、2021年に比べると増えてはいますが、海外旅行なども依然、行けず、コロナ前の2019年度と比べるとその1割にも満たない状況です。そして、県民割も使えないので、県民の旅行熱は低めというのが現状のようです。