静岡が世界に誇れる地元生まれで、「ぜひほしい!」と思えるものを紹介する「しずおか産」。今回はいろんなものを吊ることができるフックです。
静岡県掛川市のキャンプ場です。
<キャンプ客>
「知ってます。雑誌で取り上げられていたりとか周りでも使っている方を見る」
きょうの「しずおか産」は、『タフフック』です。両端にカラビナ、そして、およそ2mの本体に小さな「輪」が50個ついています。タフフックを使えば、地面に置きたくない服や食器など、たくさんのものを吊るすことができます。
<キャンプ客>
「一本一本細くて、頼りないかなと思ったら、張りがあってしっかりしている欲しいですね」
『タフフック』を作る吉田町の「本橋テープ」です。創業60年。バッグのショルダーストラップやベルトなどに使う幅13cm未満の織物「テープ」を製造、販売しています。
吉田町は古くから織物業が盛んで、本橋テープでは、地場産品であるテープの魅力を多くの人に知ってもらおうと、テープ素材のトートバッグなど、独自の商品開発に力を入れています。
<本橋テープ 本橋真也社長>
「もともとはカバンの装飾品として、ループの付いたテープが使われていた。ループに強度をもたせることで、違う用途にも使えると思い、タフフックが生まれました。ループひとつに30kgの強度を持たせているのが特徴」
2リットルの水が入ったペットボトルを吊るしてみても…「輪」のヒモが伸びたり、テープから外れることはありません。
本体のテープは、密度の濃い織り方でより頑丈に。テープの側面、輪を作るヒモを通す部分に熱で溶ける特殊な糸を織り込み、接着剤がわりにすることで、ひとつひとつの輪に高い強度を持たせています。
<本橋テープ 本橋真也社長>
「タフフックは織物なので、折りたたんで持ち運ぶのにも便利。自由自在に動くので様々なシチュエーションで使うことができる」
工場ではこんな使い方もー
<本橋テープ 本橋真也社長>
「モップを吊るすのに使っている下に置いてモップを痛めたくないこういう形で吊るしておけばスペースも確保でき(空間を)有効利用できる」
本橋さんは、外で洗濯物を干すときにタフフックを使っています。
<本橋テープ 本橋真也社長>
「タフフックアジャスト。こちらは長いバージョンのタフフック。長さが3m50cm。風が強くてもループに洗濯物を干すことで洗濯物が移動しなくて、強風時はこういう形でループに洗濯物を干している」
5年間使って、いまだ現役。自然環境にも強いんです。
<本橋テープ 本橋真也社長>
「テープはいち部材だが、まだまだ可能性はある。いろんな分野に役立つような商品を作っていきたい」
地場産業として、脈々と受け継がれてきた技術と新たな発想。本橋テープの挑戦はこれからも続きます。
4月21日放送