浜松市の沿岸部に建設予定の静岡県営野球場をめぐる問題です。12月16日、鈴木康友浜松市長などが川勝平太静岡県知事にドーム型球場の早期建設を求めました。一方、地元からは、「ドームはいらない」と反対の声が挙がっています。

川勝知事のもとを訪れたのは、新野球場の建設を求める「新野球場建設促進期成同盟会」の鈴木康友浜松市長や浜松商工会議所の斉藤薫会頭などです。鈴木市長は、浜松市の遠州灘海浜公園にプロ野球や幅広い大型イベントの開催ができる2万2000人規模のドーム型球場の建設を早期に実現するよう、川勝知事に要望しました。

新たな県営野球場をめぐっては、球場の照明が絶滅危惧種のアカウミガメに影響を与えることが分かり、球場案は「ドーム型」か「照明なし」のどちらかに事実上、絞られました。地元政財界が希望するドーム型球場の場合、建設費用は370億円で、年間維持費はおよそ5億円が見込まれています。

<静岡県 川勝平太知事>
「(案の絞り込みが)いつとは言いにくいがちょっと遅れている。しかし、最終段階とは思っている」

静岡県の基本計画の策定は、予定より数か月後ろにずれ込んでいて、県議会ではドーム型にした場合の財政負担の大きさを疑問視する声なども上がっています。

<浜松市 鈴木康友市長>
「要望についてはしっかり受け止めて頂いているので(ドーム型の)方向で結論を導き出していただけると強く期待をしている」

<反対派市民>
「市民の一人一人が反対の声を上げる事によって、この計画が潰れることを祈念いたします」

このドーム型球場を、市民がみな、賛成しているわけではありません。浜松市長らが静岡県庁を訪れた1時間ほど前、JR浜松駅前ではドーム型球場の建設反対集会が開かれました。反対派は、ドーム案だと採算が取れないのは明らか、などと行きかう市民に訴えました。

<新球場と浜松百年の計を考える市民の会 福井晃さん>
「採算が合わない分は市民1人1人が払うことになりますね。全部、負の部分が残ってくる。そこを心配するわけです」

反対派はドーム型ではなく、市民が気軽に使える球場が複数集まる「ベースボールパーク構想」を提案しています。

<駒沢大野球部終身名誉監督 太田誠さん>
「クローバー球場というのは俺がつけたの。四つ葉のクローバーだよ。縁起がいいよ」

浜松市に住む太田誠さん(86)です。太田さんは、名門・駒沢大学野球部の監督を35年間務めた球界のレジェンドです。その太田さんが先頭に立って提唱しているのが「クローバー型野球場」です。観客約5000人が入るメイン球場が1面、さらにサブ球場2面、屋内練習場があるという構想です。

<駒沢大野球部 終身名誉監督 太田誠さん>
「リトルリーグの大会もできる、女子野球もできる、ソフトボールの大会もできる。一年間を通じて人の流れがものすごくよくなりますよ。まさに地方創生です」

ちなみに、プロ野球のゲームが開催されるドーム球場の施設使用料を調べてみたところ…。

<山口駿平記者>
「東京ドームですが、1日の利用料金は、平日1980万円、土日も2200万円です」

浜松に本当に必要な野球場は、ドームなのか、それともベースボールパークなのか、あなたなら、どちらを選びますか。