伊東市長選の投開票まで1か月。
これまでに5人が出馬会見を開き、田久保前市長も立候補の意向を固めるなか、候補者の多さから再選挙を懸念する声も出ています。
再選挙になった場合、市政の停滞がさらに長期化する恐れがあります。
<青島悠記者>
「田久保前市長の失職に伴って行われる伊東市長選挙まで、きょうで残り1か月となりました。新たな市長には市政の正常化が求められていく事になりますが、市民はどういった事を求めているのでしょうか?」
<伊東市民>
「ちゃんと市政を運営していただけるような方に(市長に)なっていただければ」
「とにかく人口が減るのが一番ですよね」
「若い人が、よそに行かないようなそういう対策が欲しいですよね」
「やっぱり伊東市の発展」
「みんなが安心して本当に暮らせる感じの街づくりをして欲しい」
伊東市長選挙には、これまでに新人4人と元職1人の合わせて5人が出馬会見を開いています。
スポーツトレーナーの石島明美さんは市民との対話を重視して、市政を透明化していくと力を込めます。
<新人・石島明美氏>
「私はしっかりと人々の目を見て人々の声を聞いて。人々の信頼を取り戻して、この町はやっていけるという決意を新たに頑張っていきます」
特定行政書士の杉本憲也さんは市議の経験を生かし、市政を前に進めたいとしています。
<新人・杉本憲也氏>
「議員としての経験そして行政書士としての経験、こちらを最大限市政に生かしてよりよい市政実現の政策に向けてやっていく」
会社役員を務める黒坪則之さんは、崖っぷちにある伊東を市民と一緒に推し進めると主張しています。
<新人・黒坪則之氏>
「『健高日本一』、健康な高齢者が集う観光客として来てくださる、あるいは住んでくださる、そういう日本一の町にしていきたい」
元・伊東市長の小野達也さんは、市政の早期正常化と止まった政策を進めると訴えています。
<元職・小野達也氏>
「今の伊東市政を正常化させるためには、その使命を果たすのは自分なんだというふうに自らにももう一度問い直して、決断をした次第でございます」
NPO法人代表の岩渕完二さんは、「伊東復活」をスローガンに、観光振興に力を入れるとしています。
<新人・岩渕完二氏>
「私が市長になったときは、議員の皆さんはどんどんどんどん私に突っ込んで来て欲しい。私と議論したいですね」
さらに田久保前市長も13日、市長選に出馬する意向を固め、翌週にも正式に立候補を表明する方針です。
伊東市議会は11月21日から始まる12月定例会の運営について、きょう会合を行いました。市長不在での開会について市議会の青木敬博 副議長は正常な市政運営は難しいと話します。
<伊東市議会 青木敬博副議長>
「やってきたことに対して結果がどうだったかを審議するのが議員の役目なんですけど、未来の事を決定するのは次の市長なので」
「議会は開かれていても正常ではない状態」
11月17日には伊東市長選の立候補予定者説明会が開かれる予定で、選挙に向けた動きが一気に加速していきます。
混迷から抜け出し、伊東は再び前を向けるのか。注目の選挙の結果が出るまで残り1か月です。
<井手春希キャスター>
伊東市は11月4日、市長選の選挙の経費として3700万円の補正予算を専決処分しました。
10月行われた伊東市議選の経費6300万円と合わせると1億円にのぼります。

しかし、これだけではすまない可能性もあります。
今回、立候補者の数がこれまでの伊東市長選で過去最多となることがほぼ確実な状況で、懸念されるのが「再選挙」です。
公職選挙法の規定では市長選の場合有効投票の総数の4分の1以上の得票者がいない場合、再選挙となります。
再選挙となれば選挙費用が再びかかってしまうだけでなく、市政の停滞が長期化する恐れが心配されています。

青木副議長は「一度で終わってほしい。これ以上続くと市の混乱が広くなってしまう」と話していました。
伊東市の未来はどうなるのか、注目の選挙は12月7日告示、14日投開票です。







