収穫された豊かに実ったバナナ。実は、静岡市の中心部から車で20分ほどの葵区柳原で栽培されています。作っているのは、2023年に新規就農したばかりの清水あすかさんと牧田祥子さんです。今回のしずおか産は、子育て中の主婦が作る無農薬にこだわった静岡市生まれの国産バナナ、「葵バナナ」です。

<静岡県政担当 坂口将也記者>
「たくさん実がなっていますね」

<Farmer’s GOLD 清水あすかさん>
「いますごいポコポコ出てて、ここ密集していますね」

<坂口記者>
「どのくらいの成長?」

<清水さん>
「実がついてから2か月になります。実がついてから大体半年くらいで収穫。ちょうど収穫期のバナナがこれ、見ていただくと太さが違う」

<坂口記者>
「だいぶ大きいですね!」

<清水さん>
Q.緑色のまま収穫する?
「そうです。緑色のまま収穫します。それで追熟室に持って行って、黄色くなるのを待ちます」

清水さんと牧田さんはともに子育てに奮闘中の母親です。子育ての中で感じた食への関心が「葵バナナ」誕生のきっかけでした。

<Farmer's GOLD 牧田祥子代表>
「離乳食の時からバナナって、食べるんですけど、そこのバナナでの安全性がちょっとどうかなと気になりまして、調べたら国産で無農薬バナナが作れるよと知って、そこから静岡でもできないのかなということで、やってみようっていう」

<清水さん>
「勢いで来たっていうのもありますね」

<牧田代表>
「そうですね勢いですね。でも勢い大事かな」

国内で消費されるバナナの99%以上は外国産。農薬を使うことが多い輸入バナナに頼らないようにと、未経験ながら一念発起してバナナ業界へ飛び込みました。鹿児島の農家からノウハウを学び、試行錯誤を繰り返す中で、今では年間約4.5トンのバナナを収穫できるようになりました。

<清水さん>
「鹿児島で結構たくさん作っている方がいるんですけど、静岡の気候とすごく似ているんですよ。鹿児島県はお茶なども作っている。寒くなり過ぎない、そこがバナナには向いている」

葵バナナは「台湾北蕉」という希少価値の高い品種。無農薬なので皮ごと食べることができます。

<坂口記者>
「いただきます。皮が柔らかくて、苦みも全くなくて、実が濃くてクリーミーでおいしいですね」

<清水さん>
「糖度も1番高くて20度とかになるので、あとは後味がすっきりしているとよく言われる」

<清水さん>
Q. 皆さんこうやって食べるんですか?
「皆さん輪切りにして召し上がっています」

<坂口記者>
「今日は特別ですね」

静岡市葵区にあるベーカリーです。

「こんにちは~。いつもありがとうございます」

<Boulangerie le Lien 内山晋介店主>
「こうやって貴重な食材を職人として使わせて頂けることが喜びでもあります」

静岡県産の食材にこだわった約60種類のパンを提供していますが、半年ほど前から、葵バナナを使ったパンも仲間入りしました。バナナ本来のおいしさを知ってもらいたいと、素材の良さを最大限引き出すことを心がけました。

<内山店主>
「付加価値つけてちゃんと伝えて良いものが出来たら、お互い盛り上がって、静岡ももっと盛り上がっていくんじゃないかなと思う」

母の想いが詰まった「葵バナナ」。新たな静岡市の名産品を目指します。

<牧田代表>
「こだわった食材を使った食べ物を口にしたいという方も増えてきているので、そういった方に結構購入して、リピーターの方もいらっしゃたりしてるのでとても有難い。静岡といったら葵バナナだっていうところまでいけたらうれしい」

葵バナナはオンラインショップまたは農園での量り売りでいずれも予約販売で購入することができます。農園での量り売りでは規格外のバナナを格安で購入できます。

Farmer’s GOLD
・住所:静岡市葵区柳原3-3
・電話:080-5415-5245
・時間:10:00-15:00
・休み:土、日、祝日