<野田栞里記者>
11月14日、浜松市長選への出馬を表明した中野祐介さんは浜松市出身の52歳です。東京大学を卒業後、旧・自治省に入省し、京都府総務部長や北海道副知事など、地方行政での経験が豊富で、14日の会見でも自身を「現場主義」だと説明していました。
<瀬崎一燿キャスター>
浜松市といえば、現職の鈴木市政が16年と長く続きましたが、どのような体制で選挙戦に臨むのでしょうか?
<野田記者>
14日の会見で中野さんの脇を固めていたのは、経済界そして自民党を引っ張る重鎮たちです。
<瀬崎キャスター>
浜松の選挙というと、経済界と自民党が結束しているというわけではないと思うのですが?
<野田記者>
今回の中野さん擁立に向けて連携して動いたのは自民党と一部の経済界で、これまでの構図とは大きく異なりました。自民党と経済界の『歩み寄り』について、静岡県内政治に詳しい専門家はひとつの転換点と分析します。
<法政大学 大学院 白鳥浩教授>
「自民党と地元経済界というのは、中選挙区の時代から、それぞれ支持する候補が違うというところもあり、長く対立してきたということがあったわけです。今回、こうした形で経済界と自民党が一本化できたというのは、かなり大きな変化だったということができます」
<野田記者>
経済界が支えた鈴木市政のもと、自民党議員が多く占める浜松市議会で続いた『ねじれ』。オール浜松という言葉の裏にはこのねじれを解消したいという狙いが強く感じられました。