静岡県中部を中心にスーパーマーケットを展開する「静鉄ストア」がこのほど、静岡県静岡市葵区に新たな業態の「小型のスーパー」をオープンしました。首都圏を中心に店舗が増えている小規模なスーパー。どのようなメリットがあるのでしょうか。
静岡鉄道「音羽町駅」のすぐ近くに10月13日に開店した「KITE-GO(きてご)」。「KITE-GO」は、静岡の方言で「来てね」の意味で、音羽町店がこの新たなスーパーの1号店となりました。
<滝澤悠希キャスター>
「この『KITE-GO』、高齢者や単身の人にうれしい、さまざまなメリットがあります」
1つ目がコンパクトなスペースで買い物ができること。敷地面積は、平均的なしずてつストアの店舗の約6分の1です。店の中を長く歩く必要がないため、高齢者などの買い物の負担が減ります。
2つ目は「少量の食材が多く用意されていること」。食べる量が少ない高齢者や一人暮らしの人には、ちょうどいいサイズです。
<滝澤キャスター>
「そして、店の前には、地元の飲食店とコラボレーションした冷凍食品の自動販売機も設置されています」
3つ目が、24時間利用できる「冷凍食品の自動販売機」。静鉄ストアグループが、こうした自動販売機を設置するのは初めてで、調理の機会が少ない単身世帯などをターゲットとしています。
<90代の買い物客>
「大変助かる。小さい方が便利」
<買い物客>
「大きな店舗で買いだめするのとは違うものもあるので、利用しやすい印象を受けた」
<高校生の買い物客>
「お昼お腹すいた時に簡単に寄れるからありがたい」
一方、小規模化に伴い従来より扱える商品数が減ってしまった分は、「利用客からの要望を聞きながらラインナップを検討し対応したい」としています。
<静鉄ストア 田村啓輔ブロック長>
「冷凍食品とか即食部分を増やして商品構成をしている。地域のお客様に支持していただけるようなお店を今後継続して作りたいと考えている」
経済の専門家は、コンパクトな経営にもつながるとして、今後スーパーマーケットは大型の店は集約され、小型の店が増えていくのではと分析しています。
<静岡経済研究所 恒友仁常務理事>
「世帯構成が変化していく中ではこういった小型スーパーのニーズはますます高まるということがあるので、こういった動きは経済的に見れば、歓迎すべきこと」