9月5日午後、静岡県牧之原市のこども園の通園バスの中で、意識不明の園児が発見されました。園児は病院で死亡が確認されていて、警察は置き去りにされた園児が熱中症で死亡した疑いもあるとみて、調べを進めています。

認定こども園「川崎幼稚園」ー5日午後5時半ごろ撮影、静岡県牧之原市静波

5日午後2時15分ごろ、牧之原市静波の認定こども園「川崎幼稚園」で「バスの中で園児が意識がなく、呼吸もしていない」と園の職員から消防に通報がありました。救急隊が駆け付けた際には、園児は心肺停止状態で運ばれた病院で死亡が確認されました。

死亡したのは、この園に通う園児の女の子(3)です。

園の入り口に規制線を張る警察官

警察によりますと女の子は5日朝、登園のためにバスに乗りました。バスは園の理事長が運転を担当し、女性職員が付き添いで助手席に乗っていました。

警察によりますと、バスは午前9時前に、こども園に到着。バスはこの後、屋外の駐車場に移動し、そこに駐車されます。園児をバスから降ろす際は、残された園児がいないかチェックしていましたが、5日はそのチェックが行われていたのか、確認を急いでいます。

5日のこの地域の最高気温は30度を超えていた

その後、園が帰りのバスを準備している際に、バスの中で意識不明の女の子を発見したのが午後2時10分ごろ。病院に運ばれたものの、午後3時34分に死亡が確認されました。

警察は女の子が登園の際にバスから降ろされず、置き去りにされたとみていて、女の子は発見までの5時間、バスの中にいたことになります。

5日は静岡県内各地で気温が上がっていて、同じ牧之原市の静岡空港では、最高気温が30.5℃を記録していました。JAF(日本自動車連盟)の実験によりますと、気温が35℃の時に4時間で車内の気温に4時間で車内の気温は50℃程度まで上昇するとのことです。

こども園がある牧之原市静波周辺も30℃近くになったとみられ、屋外に置かれたバスの中はかなり温度が上がっていたと推測されます。

女の子の体に目立った外傷などはなく、警察はバスの中に置き去りにされた女の子が熱中症で死亡した疑いがあるとみて、調べを進めています。