長野県南木曽町で発生した土石流災害から9日で10年が経ちました。
現場に建つ石碑の前では、関係者などが亡くなった中学生を悼みました。

「黙とう」

向井裕明町長:
「10年前のきょう7月9日は夏らしい暑い日でした。3時過ぎから雨が降り出し、1時間ほど『白い雨』が降りました。夕刻、南木曽岳から『じゃぬけ』土石流が押し寄せてきました」

町に住む宮川正光さん(前町長):
「粒が大きくてホントに白いの。水色の雨でなく本当に白い」
「『白い雨が降ると抜ける』というのが常識」
「じゃぬけって言って蛇のように抜ける」

2014年7月9日の夕方、南木曽町読書(よみかき)の梨子沢(なしざわ)で、大規模な土石流が発生しました。

2回にわたって山を下った土砂は、沢沿いの集落を襲い、住宅など44棟が被災。

中学1年生だった榑沼海斗(くれぬま・かいと)さんが犠牲になりました。

それから10年を迎えた9日、災害の教訓を刻んだ「平成じゃぬけの碑」の前で献花式が行われ、参列した町の関係者などおよそ50人が祈りを捧げました。

向井裕明町長:
「いつどこでどんな災害が来るかわからないということをしっかりと肝に銘じながら、これからもこの地域で暮らしていかなければならない」

この日は海斗さんの小中学校時代の友人も訪れ、石碑に花を手向け手を合わせていました。

榑沼さんの1年上の先輩女性:
「私5年間、南木曽を離れていたので、やっと会いに来れたなと思って、今も空でサッカーやってる?とかいろんな思いを伝えました。大雨降ると怖いし、どこに逃げたらいいかわかってないので逃げ場所は考えたいと思います」

献花式のあと町民の防災意識を高めようと、南木曽小学校で研修会が開かれました。

災害はどういう時に発生し、起きたらどう対応するかなどの絵が描かれた「防災カルタ大会」も行われました。

10年前に災害が起きた梨子沢の上流では、国や県が新たに砂防えん堤の設置などの整備を進めています。