ハマチの養殖が盛んな香川県東かがわ市で、「カキの養殖を新たな産業に」と、IoT=インターネットの技術を使った実証実験が始まりました。

ハマチ養殖発祥の地として知られる安戸池で始まった、カキの養殖です。海水が流れ込む池に浮かべられたカゴに、カキの種苗を設置していきます。

(古川豪太記者)
「今回の養殖のポイントとなっているのが、こちらブイの下についているセンサーです。水温や水の中の栄養分などが、インターネットを経由してリアルタイムで送られることになっています」

カキの養殖は東かがわ市では初めてのため、養殖のためのノウハウをIoTで補おうという実証実験です。センサーから送られてくる水温などのデータと、養殖業者が入力する情報をもとに、アプリによる遠隔指示で必要な作業の最適なタイミングなどを知らせてくれます。
(東かがわ市財務課 寺西康博さん)
「データを活用することで『今どんな環境になっているのか『どんな作業が必要なのか』今までカキ養殖に携わったことがない人でも取り組める」

「もう一度このカキ養殖という新しいチャレンジを通じで、さらに新しい産業を作り出していくんだと、そういうような流れにしていきたい」

東かがわ市では、今年度約3万個のカキを育てる実証実験を行い、来年夏からの本格的な出荷を目指しています。
*IoT(Internet of Things):さまざまなモノをネットワークでつなぎ、情報をやり取りする仕組み