香川県の人々に欠かせない交通手段の1つが、「ことでん」高松琴平電気鉄道です。そのことでんの踏切で、「電車が通過する際に遮断機が下りない」というトラブルが相次いでいます。その原因を探ると経営そのものにかかわる大きな問題が見えてきました。
遮断機が下りない「当たり前のことができないトラブル」

(古川豪太)「カンカンカンカン・・・・警報機がなって遮断機が下りる。列車が踏切を通過するとき事故を防ぐためには当たり前のことですが、ことでんではその当たり前のことができないトラブルが相次いでいます」

(高松琴平電気鉄道 真鍋康正社長)「繰り返し生じている事象ですので、組織的な課題があると認識しておりまして」
17件。2015年以降、ことでんの踏切で遮断機が下りなかったトラブルの件数です。警報器もならないまま電車が踏切を通過するという重大事故につながるおそれもある事案も発生しています。
(市民)「これはやばいですね」
ー警報機が鳴らなかったら?
「あかんあかんあかん、怖いですよね。とても怖い話」

(市民)「安心して渡ることもできないし、本当に今まで事故がなかったことがびっくりというか」
四国運輸局が改善指示を出した直後にもトラブル

香川県内に275か所あることでんの踏切。
相次ぐトラブルに6月、四国運輸局はことでんに対し原因究明と踏切の管理方法の見直しなどを求める改善指示を出しました。しかし、その直後、7月にもトラブルが発生したのです。

(鉄道事業本部長 植田俊也専務)「非常に重く受け止めておるところでございます。ハードソフト両面から再発防止対策に全力で全社一丸となって取り組んでまいる所存でございます」
ところが、そのわずか1か月後、またも遮断機が降りないまま2本の電車が踏切を通過するという事案が発生しました。

なぜ、このようなトラブルが相次いで起きるのか。原因究明を進めることでんによる説明から、今月(8月)19日の事案では2つの大きな問題が見えてきました。