岡山県笠岡市の消防組合で、救急車が現場への到着に遅れた事案が2件判明しました。搬送された女性2人は、いずれも死亡しています。

(瀬戸大輝記者)「昨年2月、心肺停止状態の女性の救助要請を受け、出動しようとした際に救急車の盗難防止装置が作動しており、直ちに出動することができなかったということです」

笠岡地区消防組合によりますと、1件は昨年2月、心肺停止状態の70代の女性の救助要請を受け出動しようとした際、救急車の盗難防止装置が作動していて発進できず出動が約6分遅れたということです。

もう1件は昨年12月、心肺停止状態の40代の女性を救助する際、通報を受けた職員が住所を十分に確認せずに救急隊を間違った場所に出動させたことで、到着が約10分遅れたということです。

搬送された女性2人はいずれも死亡しています。

(笠岡地区消防組合 浅野善弘消防長)「誠に遺憾と考えております。このようなことがないように、しっかり職員研修を行って再発防止に努めたいと考えております」

消防組合は遺族に謝罪したということですが、遺族の意向を受けて、これらの事実を公表していませんでした。