かつて至るところにあった、「人の営み」と「自然」が入り混じる里山。しかし管理する人が減り、いま多くの山が荒れています。こうした中、「日本の原風景を後世に残したい」と、ふるさとの里山の復活を目指し岡山市東区で活動する女性がいます。

■かつての桃畑は見る影もなく…ふるさとの里山の復活を目指す


(高野暢子さん)
「もうすぐ桃の袋掛けが始まるんです。2か月もすると大きくなって、7月に収穫という形なんです。」

高野暢子さん「もうすぐ桃の袋掛けが始まる」


「日々、桃の実が大きくなるのが楽しみだ」と話すのは高野暢子さんです。生まれ育った岡山市東区寺地で里山の復活を目指して活動しています。

ふるさとの姿は変わっていた…



今はこの場所に拠点を置く高野さんですが、約40年間関西を中心に芸能活動をしていて大阪にも住んでいました。10年ほど前、久々の里帰りで目の当たりにした、変わり果てたふるさとの姿が高野さんを動かしました。

(高野暢子さん)
「40年放置しているとこんな状態になりますね」

(記者)
「ここ昔は桃園…だったんですか?」

(高野暢子さん)
「ここも畑だったんですよ。平らでしょ?」

かつての桃畑は今…



両親は桃農家でした。思い出の中で一面、桃園だった場所は見る影もなく…。

(高野暢子さん)
「ピンクの山が見られると思って帰ったが、竹やぶになっていて。(桃の)山のはずが竹やぶって何!?って…」

その思いを原動力に7年前に始動したのが、「たわわの里プロジェクト」。実家の自慢だったピンク色の桃園を取り戻そうというものです。

(高野暢子さん)
「私自身は桃を作れないけれど、『廃れさせたくない』という強い思いがあった。じゃあどうしよう?『みんなで作ればいいじゃん』みたいな…」

思いついたのは、桃の木のオーナー制度です。3人で1本の桃を管理してもらい収穫に至るまでの体験ができるもので、これまでに約70人のオーナーが集まっているということです。

みな、農家ではありませんが、多くの人の手を借りることで桃園を再生させようという計画です。さらに、高野さんが目指すのは桃園の復活だけではありません。

■日本の原風景を復活したい 「里山テーマパーク」に…


(高野暢子さん)
「これはねえ、風の通り道です」

里山の本来の姿を目指して…



長年放置されて荒れ果てた土地に適度に人の手を加えることで、山と行き来しやすくしました。豊かな自然と人間の生活の場をつなぐ、本来の里山の姿です。

(高野暢子さん)
「ちょうちょが次の日からたくさん飛び交うようになった。たんぽぽ畑にもなったし…」

豊かな自然を感じてもらいたいと、先週の日曜日には食べられる野草探しなどの体験会も開きました。こうした活動を通し里山のファンは年々増えています。高野さんにはこんな夢があります。

里山に子どもたちの声が…



(高野暢子さん)
「ここは里山テーマパークにしたいと思っています。皆さんが里山と聞いて思い浮かべるようないろいろなこと、蛍が飛び交っていてすごくきれいだったり幻想的だったりというような…集約した場所にできたらなあと思って。」

「里山テーマパークにしたい」



思い出に残る、ふるさとの美しい姿をよみがえらせたい。日本の原風景の復活をめざす取り組みです。