あまりにも残酷な現実との直面
警察署の一室で、何が起きているのかも分からないまま待たされること数時間。ついに開いた扉の向こうから告げられたのは、家族のわずかな希望を無残に打ち砕く、あまりにも残酷な事実でした。
(寺輪 悟さん)
「そして一室に家族4人、2時間か3時間閉じ込められました。その間、何が起こっているのか全然分からないんです」
「やっと扉が開いたと思ったら、
『四日市北署には死体の安置所はありませんから、少し離れた南署へご同行願います、そこに御遺体があります』
というような連絡を受け、私たちは警察車両に乗り、四日市南署に行き、警察官の方に連れていってもらいました」
「もう辺りは真っ暗です。どこに何があるのかも分からない状態、初めて行きました、四日市南署」
「そして私たち家族4人は、車を降りました。降りた途端、すごい匂いがします。死臭です。本当に嫌な匂いです。人が死んだときの匂いです。私は生まれて初めて感じました。でもそれが死臭だと教えられたわけではないんですけども、それに気づきました」
「私はお兄ちゃんとお姉ちゃんに、とりあえず車に乗っていてと、パパとママが行ってくると。だからお前たちはここで待っていろ、と警察官の方に頼み、私と妻2人で死体安置所に行きました」
「安置所が近くなるにつれて、ものすごく匂いが増します。嗅いだこともないような嫌な匂いです。扉を開けました。その匂いが何千倍にもなります。とてもじゃないけど、素面じゃいられない。私は鼻と口を覆いました。妻も同じです」










