ようやく深まりつつある“秋”。
今月は、“秋”をテーマに、1960年に山陽TVニュースで放送されたシリーズ『ふるさとの秋』を紹介します。
岡山県総社市井尻野にある「宝福寺」。
臨済宗東福寺派の寺院で、地方の中でも有力な禅宗寺院です。
水墨画の画聖・雪舟(1420年 現・総社市赤浜生まれ)が幼いころを過ごしたことでも有名で、「涙でネズミを描いた」という逸話は、宝福寺の方丈(住職の居室)が舞台です。
また宝福寺には、雪舟が残した逸話の他にも、面白い逸話が残っています。
その話の主役は、仏殿の天井に江戸時代の画僧・鰲山(ごうざん)が描いた「竜」。
雄大な、まるで生きているような竜は、毎夜抜け出してその下にある白蓮池の水を飲むので人々に恐れられていたといいます。そこで絵から抜け出せないよう、両目に釘を打ち込んだそうです。(竜とうなぎの形がよく似ているため、「目打ち」として釘を打ち込むんだとか。それでいいのか、という感じですが…。)
確かになんだか今にも動き出しそうな迫力がありますね。