再犯防止活動の難しさ

一方で、活動の難しさも突きつけられました。

(受刑者60代)
「再犯防止(の活動)やけど、自分、前回も出たんですけど、前回、自分の隣におった人は去年出所してめでたく。でも正月に捕まって、またここへ戻ってきた。再犯防止があんまり役に立ってなかった。数か月、数週間で帰ってきた。そんな現状です」

(受刑者30代)
「まわりの支えだと思いますね。ひとりだったら相談する人もいない、頼れる人もいないとなったら、人間って、ここに入っている人たちはやっぱり弱い人間が多いので、流されたりとか。そういう流されそうなときに止めてくれる人たちとか、しんどいときに相談できる人、そういうところがあれば、犯罪にいく前に我慢できるのかなと思いますね」

最初は緊張していた学生たち。受刑者と話して、思ったことは。

(学生)
「正直関わりづらい部分がある人たちなんだろうなというふうに勝手な偏見で思っていたんですけど、逆に今自分自身としては関わりやすいというか、普通に話す一般の人と変わらないイメージです」「受刑者が心の底から「変わりたい」と思っても、社会が変わらないと、その受刑者を受け入れる側が変わらないと何も変わらないと思うので、学生としてひとりでも多くの人が再犯防止の活動に力を入れることができたら社会は少しずつ変わっていくのではないかと信じています」

先週、学生たちが再び高松刑務所を訪れました。

「おはようございます」

打合せを経て完成したエコバッグをこの日、初めて手に取ります。

(学生)
「すごい技術の高さを感じます。マチもきれいに縫い合わされていますし、ゴムの位置などもバッグがたたみやすいようになっていて」「刑務所作業製品ってまだまだ使っている人が少ないと思うので、これだけ高い技術をもっているんだと感じていただきたい」

PROSが企画した証しのスタンプを自らが押して、製品を仕上げました。大学祭で展示、大学生協で販売し塀の中と外をつなぐきっかけにしたいと考えています。