林業を目指すわけ 「温暖化や土砂災害を防ぎたい」

(勝間田高校 森林コース3年 山本璃奈さん)
「自分が中学3年生の時に地球温暖化のことなどがニュースにあがっていたりして、じゃあなくすためにどうしたらいいかと考えていくうちに…」

【画像⑦】

植樹や間伐などで森林を保全し、温暖化や土砂災害などを予防する林業に希望を見出したといいます。

(勝間田高校 森林コース3年 山本璃奈さん)
「知れば知るほどいかに森林が大事かが分かったので、なおさら林業に携わる道に行きたいというのは強く思うようになりましたね」

現在、担い手不足が問題となっている林業です。海外から安い木材が入ってきたことで、国産のスギやヒノキの価格は50年前の3分の1に。それにともない岡山県の林業就業者も当時の半分以下の約1200人にまで減少しています。こうした中、勝間田高校の森林コースでは、毎年、卒業生の半数にあたる10人ほどが林業関係に就職しているといいます。

(勝間田高校 植月基行教諭【画像⑧】)
「県内で唯一林業を学べる学校であるということなので、本校の担っている役割というのは非常に大きいと思います」

【画像⑧】

今月22日、山本さんらを指導するため、全国大会に出場経験のある林業関係者が学校を訪れました。去年の夏以来の訪問です。

(かわうち林業 河内孝介社長【画像⑨】)
「すごく上手になっていて、努力したんだなと感じて。そこに感動しました」

【画像⑨】

この日は、競技種目の1つ、「接地丸太輪切り」【画像⑩】の練習環境が整えられました。競技は、板の上に置いた丸太を、断面を隠した状態で2本続けて輪切りにするというもの。板に少しでも傷がつくと「得点なし」という厳しい条件の中、どこまで深く切り込めるかを競います。まずは、大会出場4回という熟練者が手本を見せます。

【画像⑩】

「切れてない」
「え~」

まさに神業。もう一本の丸太も板まで薄皮一枚という精度です。

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(勝間田高校 森林コース3年 寺坂祐真くん)
「日本トップクラスはすごいなと実感しました」

(勝間田高校 森林コース3年 山本璃奈さん)
「自分にできるか不安でいっぱいです」

初めて挑む山本さん。その結果は…。

「しっかり残ってる」

板まで残り1.4センチと2センチというまずまずの記録でした【画像⑫】。

【画像⑫】

(かわうち林業 河内孝介社長)
「上手だと思いますよ。十分戦えると思います」

(勝間田高校 森林コース3年 山本璃奈さん)
「目指すは優勝と言いたいんですけれど、ちょっと厳しいので、今より上手になれてたらうれしいです」

【画像⑬】

大会は10月18日からの2日間です。自分の技術がどこまで通用するのか。今後の林業を担う女子高校生の挑戦が続きます。