「夏眠」している生き物を無理やり起こしたら?

ー夏眠している生き物を無理やり起こすとどうなるのでしょうか。

(東洋産業 大野竜徳さん)
「夏眠中の虫やカエルは代謝を落とし、最低限のエネルギーで生き延びています。無理やり起こすと、のそのそと動き出すものの、そのまま体力を消耗して干からびて死んでしまうことがあります」

「テントウムシも真夏の直射日光下に放置すれば、乾燥と高温であっという間に弱ってしまいます」

「春先にはたくさん見かけた虫が夏になると姿を消していると感じたら、それは虫たちの夏眠なのかもしれません」

「虫がいないからといって油断は大敵。もしそうならば、秋の訪れとともに再び活動を開始し、繁殖や産卵を行うものもいるでしょう」

「夏眠は、生きものが進化の過程で身に付けた過酷な夏を乗り切る大切な知恵なのです」

「今年は特に暑くなるという予報が出ていますが、猛暑が続く昨今、人間も虫たちにならって『無理をせず休む』という知恵を取り入れてみるのも良いかもしれませんね」